~時間がもたらす変化・熟成・郷愁~
チーズやヨーグルト、味噌や納豆、ワインなどなど、「発酵」させて作る食品や飲み物は、いろんな国や地域に存在していますよね。
『キビアック』というのもね、アッパリアスという鳥の発酵食なのです。北極圏に住む人々の大好物です。
それぞれの発酵食には、それぞれの作り方がありますが、必須なものがひとつあります。
何かといえば「時間の経過」です。
このカードはね、基本的に“時間がもたらす変化”を意味しているのです。
普通の食品は時間が経つと鮮度が落ちたり、腐ってしまったりしますよね。
でも、発酵食はどうでしょう?
「半年熟成のチーズより1年熟成のチーズのほうが味わい深くておいしい」とか「10年物のワインは素晴らしく深い味がする」とか、そんなふうに言われます。
では、あなたと彼の恋を占っているときに、『キビアック』のカードが出てきたら、どう読めばいいか分かりますか?
あなたたちは時間が経つほど愛が深まる相性なのだと、そんなふうにリーディングできますよね。
恋だって仕事だって、時間が経つと「鮮度」が落ちることは多いもの。特別な要素を含まない恋や仕事なら、「もう飽きちゃった……」という地点にすぐ至ってしまいます。
でも、あなたも知っている通り、「この人との関係に限っては、時間が経つほど心地よくなる」とか「この仕事、やればやるほど面白みが感じられてきた」ということはあるものです。
『キビアック』のカードが示しているのは、まさにそういう感覚なのです。
何かに悩んでいるとき、アドバイスのポジションに『キビアック』が出てきたら、それは「答えを出すのは、もうちょっと待ってみたほうがいいよ」ということかもしれません。時間が経てば、状況や心情に変化が起こるでしょう。
ちょっと合わない部分がある相手との恋に踏み出すことをためらっている場合も、『キビアック』が出てきたらGOサイン。最初はギクシャクすることもあるけれど、つき合ううちに、しっくり来るようになるし、互いの愛も深まっていく、という暗示です。
ところで、納豆だとかキムチなど、発酵食品にはクセのあるものも多いですよね。
イヌイットが好む『キビアック』も相当クセがあって、初めて口にするときは決して美味しいとは思えない味だと言います。
お酒だって、最初から美味しく感じる人は少ないはず。でも、慣れてくると、もうヤミツキになってしまう……そんな特徴も発酵食は持っているんですね。
そういう意味でも、「えー、この仕事、好きになれるかなぁ……」と思うときに『キビアック』が出てきたら、最初は嫌かもしれないけれど、慣れるうちに魅力が分かってくるよ、というリーディングが出来ますね。
また、このカードは“郷愁”も意味します。
味噌が日本人にとって特別であるように、テキーラは南米の人にとって特別なもの。
発酵食とは「そうそう、この味こそ故郷の味!」と思えるものでもあるのです。
今はもう、どこにいても自分の故郷の味が手に入りやすい時代。とはいえ、「あれはやっぱり、あそこでしか味わえないんだよね」というものもあったりします。
今は手に入らないものを懐かしく思い出すときの、少しばかり切ない想い――そんなものも『キビアック』のカードのイメージのなかに含めておいてください。
そうすれば、あの人の気持ちが分からないとき、『キビアック』が出てきた場合に「あの人は、何かしら今すぐには手に入らないものを懐かしむ気持ちになっているのかもしれない」というふうに読むこともできるでしょう。
こうして解釈の幅を広げていけば、このカードがあなたに伝えたがっているメッセージを上手く読み取ることが出来るようになりますよ。
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