旅に出たいなぁ、という気持ちが久しぶりに強まっています。
といっても、旅行したい気持ち自体は年がら年中あります。
ただ具体的に「いつ、どこに行こうか」といったことにも頭が回り、ホテルや観光情報を調べる意欲が出てくるのは、年に数回になってしまいました。
昔は暇だったのか、本当に一年中、暇さえあれば旅行に関する情報を調べていた気がします。
南国や温泉なんかの特集雑誌をよく買っていました。
街を歩いているときにツアーのパンフレットを見かけると、行く気のない場所(というより、予算的にいけない場所)のものでもホイホイ取ってきて、「ここに行くなら、このツアーがいいな」とかね、楽しい想像に時間を費やしていたんですね。
実際、ずいぶんいろんなところに行ったような気がします。
とはいえ、長い人生、旅行どころではない時期だって、たくさんありました。お金がない時期もあったし、時間がない時期もあり、総じてみれば、「旅ざんまいしてきた」とは言えません。それでもたぶん、結構な回数の旅をしてきた気がします。
いろんな人と旅をしましたが、近年は一人旅が多くなって、それにもすっかり慣れました。
とはいえ、一人だと行きづらく感じる場所はいろいろあります。
「うーん、ここはちょっと一人だとミジメかも……」と、ためらってしまうのは大きなリゾートホテルなど、ひとりで来ている人がほぼ、いないところです。
それから、一人で行動するのが危険そうな国に行くのに腰が引けることも。
そういうときは必ず「ああ、一緒に旅をしてくれる人が減って寂しいなあ……」と、いつも思います。
けれども気がついたこともあります。何かといえば、「一人で来ているからこそ、こんなにワクワクしているんだ」と感じるシーンがあることです。
特に、誰もいない場所に来たときがそう。
たとえば、他の車がろくに走っていない平日の午後、山間の静かな道をドライブしているときとか、まるで人に合わない広い広い公園や山中を歩いているようなときです。
全然、人がいないわけですから、それこそ孤独感が強まりそうなのに、どういうわけか、不思議な高揚感が沸いてきます。
「ああ、今、このあたりには私しかいないんだ。ここで起こっていることを知っているのは私だけなんだ!」と思うと、ものすごい贅沢をしているような気分になって、なんだか分からないけれど、ウキウキした心境になってくるのです。
そして自分のなかに詰まっていたもの、押し込んでいたものが、ふうっと解放されてくるような感覚があって、ものすごくリラックスしてきます。私にとって、それは「ああ、なんだかとても癒された……」と思う瞬間です。
たぶん、私が変わり者なのでしょう(笑)。
でもね、「旅が大好きなのに、同行してくれる相手に恵まれなくなってきた」という事態がなければ、こんなことを体験する日は来なかったと思います。
おかげで「何かが欠けている」からこそ、他の人があまり知らない幸せや喜びを思いがけず発見することもあるのだなぁと考えるようになりました。
たとえば、お金がなくても幸せそうに生きている人を見て、「ああいうのは強がりなんじゃないの? 本当は苦しいはず」なんて思ってしまったりしますが、その人はきっと、お金があると感じられない喜びを発見した人なのかもしれません。
そう考えていくと、「恋人もいないのに、ガツガツする様子もない異性」に対して、「本当に、あの人は独身なのかな? 実は恋人がいるのを隠しているんじゃ……」なんて疑う必要もないことが分かってきます。
きっとね、その人は「恋人がいないからこそ感じられる喜び」を見つけてしまった人なのでしょう。
そんな人に恋してしまったら……振り向いてもらえない?
いえ、大丈夫だと思います。
私だって一人旅の喜びを知ったけれど、だからといって、「よし、これからは一生、一人旅がいいな。旅の連れなんて作らないでおこう!」とは思っていません。
それはそれ。これはこれ。
誰かと一緒に旅する楽しさ、喜びだって知っているからです。
フリーでいる楽しさを今は満喫している彼だって、恋人と過ごす楽しさを忘れてしまったわけではないはず。根っからの人間嫌いや人間不信でない限り、あなたの想いを受け止める気持ちになる可能性は十分あるはずです。
ただし、ちょっと困ったことに、そういうタイプには「まぁ、ひとり身が続いても、それはそれで楽しいこともあるさ」という達観みたいなものがあります。
そのせいで、恋のシーンでは押しが弱く、面倒なことになるとサッと身を引いてしまう……といった傾向がある場合もなくはないでしょう。
そのあたりは、こちらが慎重にならなければいけないかもしれませんね。
でも、こういうタイプの男性の気持ちがまったく分かっていないと、のらりくらり、なんだか分からない態度をとられているように思えてしまう場合が。
「私は遊ばれているのかも!?」と不安になってしまう場合もあるでしょう。
けれども、そういう誤解で取り乱し、「どういうつもり?」と相手に迫れば、「面倒くさくなってきた……」と思わせてしまうかもしれませんよね。
必要なのは、「ひとりも楽しいかもしれないけれど、ふたりだと違う楽しさがあるよ!」というアピールを続けること――「そうだな。やっぱり、そっちのほうがいいな!」と相手に思ってもらうことなのです。
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