~切れない絆・連鎖・まっすぐ前へ~
電力が生まれる以前、多くの文化圏で人間は「馬車」を走らせてきました。
でも、極寒の地を古くから往来してきたのは「犬ぞり」。北極圏に住むイヌイットたちの伝統的な移動手段です。
最近ではスノーモービルを使うようになった人も多いそう。
時代の変化ですね。
それでも、馬車と違って犬ぞりは今も廃れていません。
冬の極地は海にも氷が張り詰め、地面と一体化してしまいます。雪が積もると、どこが海で、どこが陸地か、見分けがつかないのです。
そういうところをスノーモービルで走っていると、海の薄氷を突き破り沈没してしまうことがあるんですね。
でも、犬は違います。足の裏で氷の薄さを感知しますから、危険なところに差しかかると、自分たちで「危ない」と判断して、足を止めます。ですから北極圏ではマシンよりも犬に頼るほうがずっと安全で賢いのです。
とはいえ、犬ぞりでの移動だって危険とは隣合わせ。
もしも1頭の犬が判断を誤り、薄い氷に踏み込めば、他の犬も人間もソリも、みんな海に落ちてしまいます。
1頭1頭の犬はロープでしっかりソリに結ばれています。自分だけ難を逃れるわけにいきません。
つまり、このカードは「連鎖」を意味します。
ソリに繋がれた犬たちと人間は「運命共同体」。よくも悪くも、一部の動きが全体に及んでいくわけですから、彼らは運命を共にしているのです。
この『犬ぞり』は、切っても切れない絆を表すことが多いカードです。
恋人の気持ちを占っているときに出てきたら、どんな状況だろうと相手はあなたと離れることなんて出来ないと思っているということ。ふたりはすでに運命共同体だと思っているのです。
仕事のことを占っているときに現れる『犬ぞり』は、あなたひとりでは解決できない問題を暗示することが。
私はこうしたいと思っても、他の人が賛同してくれなければ方向転換は無理――そういう状況を示しているとリーディングできます。
いっぽう、転職先を探している場合に、未来を映すポジションに『犬ぞり』が表れたら、力をひとつに合わせて頑張れるチームに所属できるよ、というお告げだと解釈していいしょう。
また、恋でも仕事でも、何かしらのアドバイスを求めてカードを引いたときは、犬ぞりが前にしか進まないことに注目してみてくださいね。
このカードに描かれているのは、風を切ってグングン前に進んでいくソリ。誰も後ろを振り返ったりはしていません。
全力で突き進むこと。過去を振り返っているより前進すること……そういったアドバイスを読み取ることが出来るはずです。
さて、このカードか潜在意識の願望や恐れを表す位置に出てきたら、置き去りにされたくないという気持ちが心の深いところにあると読んでみてください。
どんなに独立独歩な人でも、運命を共にしている同時代の人々を意識する気持ちはあるもの……そういう深層心理を『犬ぞり』のカードは思い出せてくれます。
いったい、あの人はどうして、あんなガムシャラに働くんだろう。どうして私と過ごす楽しい時間より仕事を優先するんだろう……と不思議に思っていたなら、このカードは今の彼には、どんどん進歩していく同世代の仲間から置いていかれることを恐れる気持ちがあるのだと教えてくれているのかもしれません。
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