手放すことが困難なもののひとつに「怒り」や「悲しみ」といった辛い感情があります。
誰でも怒っているのはイヤだし、悲しみに浸っているのもイヤでしょう。
でも、怒りが止まらないこと、
あるいは、悲しみが止まらないこと、
――そういうのって、みんな経験していますよね。
きっと私たちの心のなかには、どんなものでも手放すことが苦手な「執着さん」がいるのでしょう。
その子はあらゆる感情をギュッと握りしめて放しません。
怒りがふつふつ湧いてきたときも、悲しみが心にあふれてきたときも、「執着さん」は目ざとく見つけて、その気持ちをつかみます。
「いつまでも怒っていても(泣いていても)仕方ないでしょ!」と、諭そうとみても完全無視。
「ヤダ! 手放すのはイヤ!」とダダをこねる困った存在です。
私のなかにも、この「執着さん」はいます。
あなたの中にもたぶん、いると思います。
私の「執着さん」は、怒りよりも悲しみが好き。
怒りはわりにスラっと手放してくれますが、悲しみはギュギュっと握りしめてしまいます。
この「執着さん」は、「おじぎそう」という植物に似ています。
「執着さん」は怒りや悲しみや不安なんていう感情にしがみついたって、いいことなんてひとつもないということを理解していません。79
とにかく心に湧いた感情に反応して、反射的に握りしめてしまうだけ。
まるで、チョイッと触れるとキュッと閉じる「おじぎ草」です。
要は「自動反応」なのです。
そして、「執着さん」は幼い子供にも似ています。
「ヤダ、これがいい!」
と、他人のオモチャにしがみつく子。
「もう放しなさい!」
と怒る親。
でも、言っても無駄です。
そう言われるほど、子供は友達のオモチャに執着して、意地になって放しません。
困りますよね。
ネガティブな感情につかまって、一日が台無しになったりしていると、夢を叶えることもできないし、人生のクオリティがどんどん落ちるし、生きていくのがしんどくなります。
というわけで、この自分のなかの「執着さん」の鎮め方をね、いろいろ研究してきたのですが、最近になって意外と単純な仕組みが見えてきたところです。
その仕組みとは、「おじぎ草」の仕組みであり、
小さな子供の心の仕組みでもあるんですね。
どちらにも共通しているのは、「かまっちゃいけないこと」です。
だって、「おじぎ草」は触れれば閉じてしまいます。何度も何度もさわっていたら開いてくれません。
でも、そっとしておけば開きます。
放置すればいいのです。
子供が意地になったときも同じです。
「止めなさい!」とか「ダメ!」とか、いろいろと説得を試みるのは逆効果。
そういわれるほど意地になり、自分が欲しいものにしがみつこうとするのが子供です。
でも、子供って飽きっぽいもの。
放っておけば、そのうち飽きて、手にしたものへの興味を失うものです。
これが答えなんですね。
「いつまでも怒っていちゃいけない」とか、
「いつまでも泣いてちゃいけない」とか、
そういうふうに無理やり自分を説得しようとしないこと。
なぜなら、その説得はたいてい無駄に終わります。
それで自信を無くします。
ああ、ダメ。
私ってどうしてこんなに怒りっぽいんだろう……。
どうして、いつまでもメソメソしてしまうんだろう……。
「執着さん」への説得に失敗した理性は、こんなふうに嘆くようになり、「自分は執着さんをコントロールできない……」と判断するようになります。
まるで子育てに失敗した親のように自信を失うわけですが、そうなると、子供の思うツボ。
「執着さん」の力は心のなかで大きくなっていき、どんどん図に乗った行動に出るようになるでしょう。
ですから「説得」は止めましょう。
すべきなのは「放置」です。放任でいいのです。
怒りが止まらない。
悲しみから立ち直れない。
不安が消えない。
あの人への想いを断ち切れない。
どれもこれも、「執着さん」が、その感情を握りしめているせいですから、なんにもしないでおきましょうね。放置しておくことにしましょう。
そして、ただ観察してください。
ああ、私まだ怒っているな。。
まだ悲しみが消えないな。。
まだ不安。
まだあの人が好き。。
――自分のうちに、そういう感情があることに気づくだけ。
あとはまた放置です。
ここで自分を叱りつけたり、なんとか忘れようしたりするのはダメですよ。
それは、閉じている「おじぎ草」に再び触ることだからです。
ただ放任しておきましょう。
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