~リスクをともなう恵みや幸運・ギリギリの選択~
オーロラが舞う極寒の北極圏と南極圏では、冬のあいだ、海にも氷がギッシリ張り詰めます。
分厚い氷に穴をあける技術や知恵があれば、冬になっても魚を捕れるでしょう。けれども多くの動物たちは、氷のまえでは無力です。
ですから、どこかに氷が張っていない場所はないか………空腹を抱えながら移動します。そんな彼らにとっての天国――それが『ポリニヤ』です。
地形や海流、風の影響で、どんなに寒い冬でも氷が張らない部分が極地にはあり、そのポイントのことを「ポリニヤ」と言うんですね。
貴重な餌が見つかる場所という意味で、まさに天国のようなポリニヤですが、ここは危険な場所でもあります。
この領域にはプランクトンや藻が発生します。それを食べる魚が集ってきます。
その魚を捕りに鳥獣もやってきます。
食べるか食べられるか……ポリニヤに向かう動物たちにとって、手放しでは喜べない状況がここにはあります。
そんな領域を描いたこのカードが意味しているのは「リスクや危険をともなう恵み」です。
ところで、雑誌の星占いなんかで「今月は吉凶混合の運気」なんていう言い方を見かけますよね。この『ポリニヤ』が出てきた場合も、まさに吉凶混合の運気なのです。
といっても、「良いこともあれば悪いこともある」いうわけではなく、「このさきには素晴らしいことが待っていますが、安全には十分注意して進んでください」という感じの吉凶混合具合です。
このカードが出てきても怖がることはありません。特に意識はしていなくても、私たちは日々、なんらかのリスクを引き受けながら生きているもの。
問題は経験値です。
旅行のガイドブックにも、「初めて行くなら危険です」とか、「この地域ではガイドに従って行動しましょう」などと書いてありますよね。
たとえば、ちょっと気になる異性が現れて、その人について占ったときに『ポリニヤ』が出てきたら、「安易に接近するのは危険な人」と読んでみてください。
あなたが恋の初心者だったり、結婚までスムーズに進む安全な恋を望んでいるなら、その人は避けたほうがいい相手だと、このカードは言いたいのです。
いっぽう、リスクがあるのは分かっていても、どうしてもやってみたいこと、やり遂げなければならない仕事のことを占っていたとしたら……『ポリニヤ』は、リスキーではあるけれど、そこに大きな可能性があることを示唆しています。やってみる価値は十分あるということです。
その他、これから激しい競争が起こること、困難だからこそチャレンジする甲斐があること、スリリングな恋、ギリギリの選択。いろいろと解釈できるカードです。
あなた自身のことではなく、他人の心情を占う場合は、その人の心が今、リスキーなことに向かっていると読みましょう。
たとえば、多忙でなかなか連絡がつかないあの人が今、どんな仕事をしているのかを占った場合なら、「気を許せない状況のなかで必死に頑張っている」とリーディングしてみるといいですよ。
相手がのんきに遊んでいるわけではないと分かれば、募っていたイライラが少しほどけ、静かに相手を待つ心境になれるかもしれません。
こんなふうに、『ポリニヤ』のカードがあなたに伝えてくれるメッセージを上手に読んでみてくださいね。
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