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人間関係に悩んでいるなら、「してあげる」より、してもらいましょう。

与えるだけでも、もらうだけでもダメ。
それが大人同士の関係です。

友達同士もそうだし、恋人同士もそう。

もちつ、もたれつ、お互いを必要とし合える関係でなければ続きません。

こう聞くと、いまどきの女性はたいていマジメですから、「そうか、相手にもたれかかってばかりにならないようにしまきゃ……」と考えます。
そして、一生懸命、友達の愚痴を聞いてあげたり、恋人の世話をしたり、「してあげること」に力をいれがちになります。

もちろん、「してあげること」は大事ですが、人間関係の悩みを聞いていると、「してもらっていないこと」に悩んでいる人が圧倒的に多いんですね。

相手から大事にしてもらっていない感じがしていて、それを不満に思っているのに、ますますこちらが尽くしてしまえば、「もちつ、もたれつ」のバランスの崩れは加速してしまいます。それでは上手く行きません。

「なんで私ばっかり……」という不満を心のどこかに抱えているなら、まず、尽くすのをストップしてくださいね。

そういうときに意識すべきなのは、「してもらうこと」。
どうすれば相手から、あなたがしてほしいことをしてもらえるようになるか――これをじっくり考えましょう。

こういうことをじっくり考えるのは面倒なことではあります。
それよりも、今までのパターン通り、ひとまず自分が尽くし続けて、相手からの“お返し”をじっと待つほうがラクはラクなんです。

でも、それでは確実に関係が歪んでくるし、忍耐にも限度が来てしまいます。
ですから、面倒でも一度、立ち止まりましょうね。

まず相手に「してもらたいこと」を考えましょうか。

こういうと、「そんなの、いっぱいあるわよ!」と思う人は多いかもしれません。

「バイト先の友達には、私ばっかりじゃなく、彼女のほうも面倒な仕事を少しは引き受けてほしいと思っているし、長らく暮らす夫には、洗い物くらいしてほしいとずっと思っているし!」というふうに。

だけど、そう思っているのに口に出して言えないのはなぜでしょう?
あるいは、「言わなくても分かってほしい」のはなぜでしょう?

あなたの心の奥のどこかに、「相手にそういうことをしてほしいと要求するのは悪いことのような気もする」という抵抗感があるからかもしれませんよ。

そこに何か深い理由がある場合もあります。でも、大抵は、もっと簡単なこと。「他人に要求する」ということに慣れていないだけだったりするのです。

ですから最初は抵抗があるかもしれませんが、慣れてしまうのが一番なのです。
「次のときは、この仕事お願いしていいかな?」とか、「今日も洗い物してくれる?」とか、シンプルに要望だけ言ってみてくださいね。

ややこしい前置きは一切いりません。
ここでいきなり、「ずっと言えなかったんだけど、実は不満に思っていて……」といった気持ちを一気にぶちまけるのは止めましょう。

「私がやればいいんだけれど、でもちょっと体調が……」といった「お願いするにあたっての事情」をわざわざ話すことも必要ありません。

ただ、やってほしいことを言うだけ。本当にそれだけです。

たぶん、相手はやってくれると思います。
ところがあなたは、やってもらったことを居心地悪く感じるでしょう。

それもまた「してもらうことに慣れていないから」なのです。
ですから、気にしないでくださいね。

そして、この調子でどんどんお願いを続けましょう。お願い上手になれるまで、突っ走ってみてくださいね。

そうこうするうち、あなたは「してあげること」も「してもらうこと」も得意になると思います。

実は、この2つが同じくらい得意な人って、すごくモテるんですよ。本当に。

みんな、その人との関係を重く感じません。してあげたり、してもらったりを繰り返していると、どちらかいっぽうが不満や負い目を抱えないで済むから、関係性がスッキリしていて心地いいのです。

もう一度、繰り返しますが、友達や恋人との関係に悩んでいる人はたいていマジメな人。
してあげることが多すぎて、してもらい足りていないのです。

あなたもそうかもしれません。
上手に、スマートに、「これして!」を言えるようになれたらいいですね。

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